若き研究者たち [研究生活]
週末に名大環境学研究科の学生たちが一宮まで足を運んできてくれました。博士課程に在籍していた友人が無事に博士を取得し研究員として研究活動を続けることになったので、”お祝いしよう”ということと、他大学から修士課程に進級してきた院生たちとの交流会をやりましょうということになったのです。
最近は実務に追われて、論文もまともに書ける状態ではなかったのですが、久しぶりに若い人たちと話をして少し元気をもらいました。
ちょっと嬉しかったこと [研究生活]
非常勤講師というのは生計を立てるというような仕事ではないのですが、断らない理由が二つあります。
一つは、研究者ということを私自身の中で忘れないようにしたいと言うことがあります。学生に教えるには常に新しい研究動向を知っておかなければならないので、私自身の研究活動の一環という位置づけです。フリーになると、研究費を与えられるということもありませんので、研究費は自主調達しなければなりません。そこで、非常勤講師だと大学の図書館を使わせてもらえたり、図書も割引価格で購入できるので大変助かるのです。
そしてもう一つは世代の違った学生たちと色々と話ができることです。講義をしていると、どうしても睡魔に襲われる学生たちが出てきます。しかし、興味のある話題だと決して寝ることはありません。顔をみながら、眠たそうだな・・・と感じたら話題を変えたり、教え方を変えたりするのです。すると、調子に乗ってどんどん脱線することも・・・(汗)
とある大学では、前期に週1度だけの講義を受け持っているのですが、ここの学生たちが
「前期だけでなくて後期や来年も先生の講義を受けることはできないの」
と聞いてくれました。残念ながら私の一存ではどうもならないので、
「難しいだろうね・・・」
と応えたところ、
「講義のアンケートで、もっと先生の講義を受けたいってみんなで書いておくね」
と言ってくれました。まぁ、実際はどうなることでもないのですが、そう言ってくれてちょっと嬉しかったですね。
しかし・・・彼らは私の脱線した雑談が好きなだけで、本当の講義の部分は興味がないんじゃないか・・・って(笑)
地球のSOSって何だろう [研究生活]
今は研究機関に所属している訳でないので、研究に当てる時間はどうしても深夜になってしまいます。夜遅くまで照明とパソコンの電源を入れているので、環境に優しくない生活です(笑)。
学校では、自然環境から建築環境を教えているのですが、私が教えていることと昨今盛り上がっているCO2排出削減運動とはうまくリンクしないのです。細かな話はまたいつかブログに書くかと思いますが、私が専門としている都市環境問題とは結果的にエネルギーと食料の問題になってしまうのです。
仮に地球温暖化が進んだとしても、それ以前にエネルギーと食料の問題が立ちはだかり、日本人は立ち往生するのです。
そうなんです、「日本人が」というところがミソなんです。気候変動とかが起きると農作物が作れなくなる・・・という話があるのですが、日本の場合食料自給率(供給熱量総合食料自給率)は40%と言われています。となると、輸入している食糧がストップする訳で、日本人はどうしようもなくなるということになります。その前に、気候変動が起きた場合、農産物の生産量が減るのか・・・という疑問もあります。生産地が変わるだけかもしれないという考え方もあります。
エネルギーとなるとさらに悲惨です。エネルギーの自給率は原子力を含まなければ5%。原子力を含んで25%です。その原子力発電も海外に依存していないか・・・となると、原子力は限りなくゼロになってしまいます。
ということで、日本人の場合地球環境問題はともかく、CO2排出量削減とか気候変動と言ったような大きな話よりももっと深刻なことがあるのではないかと思うのです。
なんて、ことを考えていたところ同じ事を考えている人たちは大勢いるんだということが分かりました(笑)。池田晴彦さんと養老孟司さんの対談本です。地球温暖化の議論を理解したうえでこの本を読むと視界がひろがると思います。
大統領のスピーチ [研究生活]
ノーベル賞を受賞した益川敏英教授の言い訳ではありませんが、英語には苦労してきました。論文の添削などは10人に見てもらえば、10人から違った修正が入ってしまいます。決して英語が嫌いな訳ではなく、中学生の頃に「スターウォーズ エピソードⅣ」を観ていたときに、後ろに座っていたアメリカ人(イギリス人だったのかもしれませんが)が、C3POとR2-D2のやり取りを爆笑しながら映画を観ていたのを見て、洋画は字幕では伝わらない何かがあるんだ・・・と思い、生意気な中学生だった私は字幕を見ないで映画を見るトレーニングをしてきました。もちろん、そんなに簡単に映画の英語が身につくわけもなく、さらに受験英語とは全く違うので、学校での英語の点数は悪いままでしたが(笑)。
映画の英語では、スラングばかり覚えてしまうので、なんとか少しはまともな英語を・・・と思って気づいたのが米国大統領のスピーチなのです。CNNやFENを聞き取ることができれば良いのでしょうか、日本に居るとなかなか聞き取れるほどのヒアリング能力を鍛えるのは難しいのですが、大統領の演説というのは一言一言がはっきりと発音されていて、またスピードも手ごろなのです。
先日、本屋で見つけたのがオバマ次期米国大統領のスピーチ集でした。「Yes We Can !」が有名になっていますが、前後のスピーチの内容が知りたくなってしまったのです。もちろん、英語のブラッシュアップも兼ねて。人によって合う合わないがあると思いますが、ある程度の英単語が頭に入っている人でしたら、米国大統領のスピーチは割と良い訓練になると思います。
- 作者: CNN English Express編
- 出版社/メーカー: 朝日出版社
- 発売日: 2008/11/20
- メディア: 単行本
100万語聴破CDシリーズ 特別巻 歴代アメリカ大統領ベスト・スピーチ集
- 作者:
- 出版社/メーカー: 朝日出版社
- 発売日: 2006/04/07
- メディア: 単行本
新学期 [研究生活]
新学期が始まりました。
毎年、新しいクラスはどんな感じだろうか・・・と思いつつ教壇に立ってます。
今日は、非常勤講師をしている大学の第一回目の講義。初回はガイダンスなので、学生一人一人の興味や考えていることを聞きだしてます。
専門科目なので、学生はあるていど絞られて受講しているので、一人一人目が行き届いくので結構楽しく講義をしています。
さて、来週からは専門学校の講義も始まります。こちらも、1年生はどんな学生が集まっているでしょうか・・・。
夜食かおやつか・・・ [研究生活]
年度末は特に、遅くまで作業をしているので、夕食時間が0時近くになります。
とりあえず、何かおなかの中に入れないと空腹で集中できないわけです。そこで、私が一番気にいっているのは、この「ゆでたまご」です。
ほんとうは、熱々のゆでたまごが好きなのですが、ゆっくりと作っている時間もないときは、コンビニでこれを購入。適当な塩加減が良いのです。
あまり食べすぎではいけないことは分かってはいるんですけどね・・・
あっというまに・・・ [研究生活]
年々時間の経つのが早く感じるようになってきました。
先月から始まった三遠南信地域での調査で愛知県の端から端まで移動ばかりの生活です。
ここ数年研究を行っている中間集団とソーシャルキャピタルの関係について実証できるかどうかのデータ集めと解析です。と言いながらも、EXPOエコマネーの環境配慮行動に関する分析も最終段階に入っているので、こちらも書き上げなければならず、焦りだけが先行しています。
そういえば、エコマネーやエコポイントのビジネスモデル化について相談を受けることがあります。私はエコマネーやエコポイントはビジネスモデル化型のものもあれば、そうではない非営利・他利的なモデルが存在していると考えています。私が興味があるのはビジネスモデル型ではないので、それはEXPOエコマネーを継承されたNPOさんに相談されるようにお勧めをしています。
私の友人たちは、そのような態度をとる私は“オバカ”に写るようですが(笑)。しかし、愛知万博でのEXPOエコマネーセンターではビジネスモデルではない社会モデルが存在していたのです。それをなんとか分析して、社会への応用をと考えていながらジリジリとした日々を過ごしています。
今年を振り返ってみると、その応用の形として「八穂環境学習教室」や「メリ夫とワガママ団」を表現することができました。「八穂環境学習教室」は都市環境デザイン会議から「JUDI奨励賞」をいただき、国交省中部地方整備局からは「中部の未来創造大賞」の大賞をいただきました。「メリ夫とワガママ団」も1年間打ち切られることなく9話の制作を終えました。
海部地区環境事務組合さんやテレビ愛知さんが私の研究している「中間集団とソーシャルキャピタルの関係」が環境配慮行動に多大な影響を及ぼすという仮説を理解していただいたことに感謝しています。
そして、夏からは「くくのち林間學校」の開校準備に入りました。こちらは、より実践的な社会実験になります。ほぼ実証ベースと考えています。そして「八穂環境学習教室」と「メリ夫とワガママ団」のさらなるバーションアップを図っていきます。
j環境配慮行動を誘引するためのビジネスモデルではない社会モデル化。
今年は少し霧が晴れたかな・・・という一年でした。
査読論文 校了! [研究生活]
何度も諦めかけていたのですが、さまざま方々から励ましていただき、愛知万博でのEXPOエコマネーについて論文をまとめ、土木学会に提出していました。
提出したのが3月末で、7月上旬に査読担当者から修正指導を頂きました。論文は2名から3名の査読者がいて、その方々から様々な意見を頂くのです。
Bowling Alone 米国コミュニティの崩壊と再生 [研究生活]
ロバート・パットナムのBowling Aloneがやっと届きました。4月のアマゾンに注文していたので、1ケ月も掛かりました。この本は1993年に出版されたMaking Democracy Work(哲学する民主主義)でイタリアでの政策を分析して「ソーシャル・キャピタル(社会関係資本・社会共通資本)」を提起し、さらに米国の現状を分析し、2000年に公表されたものなのです。