話題の2人の本 橋下徹と古賀茂明 [都市環境プランナー]
愛知は大阪から近いのに、大阪の話題は断片的にしか入ってこない。
私はこれまでも地域計画やまちづくりに関わっている人間としては既に東京で全ての事に首を突っ込むのは前時代的であると言い続けています。それは多くの日本人がなんとなく気づいているから政権交代だのなんだのが起きるきっかけの一つになっていることは間違いないでしょう。
でも、デモとかストとかの直接的な抗議行動は起きるようなことがなかったのは、優秀な官僚と選挙で選ばれた政治家がけん制しあいながらも、間違った道(決して正しくはないだろうが)へ進んでいくことがないだろうという根拠のない思い込みがあっただろう。また、なんとなく自分は損をしない立場にいるだろうと思っていたからだと思う。
しかし、利権を得るのはほんの一部であって、それが多くの国民に還元されないシステムにこの国がなっていることに気付くと日本人は明治維新以来の変動が起きるのかも知れない・・・などと考えていたりしていました。
さて、大阪府市長選挙は大変派手だったので全国的に注目されましたが、私が仕事で関わっている基礎自治体でも少しずつ意識が変わってきている実感があります。もちろん、まったく何も変わらないところも人も多いですが、それでも10年前と比べて空気が一変しています。
さて、これから日本と日本人はどこに向かうのだろうかと考えています。
ということで、今話題のこの二人の本に目を通してみました。論文や論調っぽいものではなく、インタビューに答えたような文章なので、 斜め読みでも大丈夫だと思います。電車の中で読み切れるものでしたが、なかなか表現が面白くて、市民をなんとなく理解させるのが上手いなって思いました。
橋下さんの本の中で、たとえば民主党の政治主導を説明するのに興味深い表現がありました。
もともと政治家はタクシーの客で運転手が官僚。政治家と官僚の関係は、客である政治家の指図に忠実に官僚である運転手が指示された場所に確実に届けるという役割分担であったものを、民主党はいきなりタクシーの運転手を行おうとしてしまったしかし、車の運転をしたことのないので直ぐに身動きが取れなくなったので車を乗り換えることに。しかし、乗り換えたのがタクシーではなく路線バスだった・・・
こういった感じで、日本のOSをMS-DOSからWindowsに変えないと新しいソフトやアプリを動かすことができないという説明は若者には大変分かりやすいのではないかといました。
既存の行政システムを壊すとかなんとかって言うのは、直接的でインパクトが大きいのですが、OSをそろそろバージョンアップ・・・・というのはとても意味が深い表現です。
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